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東京方言

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こんにちは。
スタッフのすみれです。

私が東京下町の高校で日本語を教えていた時のお話をします。
職員室の隣の机は、オーストラリア人のALT(外国語指導助手)でした。
日本が大好きで、休憩時間にはいつも日本語で楽しい話をしてくれました。

ある日、授業が終わって職員室に戻ってきた彼女がとても怖い顔をして、
「【ちゃう】って、なんですか??」と聞いてきました。
休み時間に教室移動する生徒が友達に「先に『行っちゃうよ~』」と言っていたそうです。

「そんな日本語、習いませんでした!どういう意味ですか??」と激しく説明を求められました。
食べちゃう、買っちゃおうかな、やっちゃえ、などなど・・・
よく使う言葉ですが、説明するとなると難しいですね。

汗、汗、助けて、国語辞典!
目の前にあった『新明解国語辞典』を引くと、【ちゃう】の項目に「東京方言」と書かれていました。
へえ~方言なんだ、とみんなで驚いてしまいました。
東京と方言の組み合わせが、とても不思議です。
他にも東京方言はあるのでしょうか。いつか調べてみたいと思います。

ちなみに、どの国語辞典にも【ちゃう】の項目があるわけではありません。
ぜひ、あなたがお持ちの辞典を引いてみてください。


 ★朝日新聞DIGITAL 2017年8月19日より抜粋★
〈意味〉「~てしまう」の転
〈分布〉東京下町
〈解説〉「~てしまう」は「終(しま)う」、つまり動作が完了することを表します。
「てしまう」が縮まった「ちゃう」「ちまう」は、元は東京周辺の関東方言で、
「ちまう」は江戸後期に、「ちゃう」は明治前期に東京に入ってきたようです。
         

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