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2017.12.12 イベント報告

総合学習 社会学入門

先日、総合学習を実施致しました。

 テーマは「自分たちの無意識な行動の意味を考えてみる」ことで、「消費」と「ジェンダー」について学習しました。
今回は、特に面白い議論となった「消費」という行動について授業内容を紹介したいと思います。

 ボードリヤールは私たちがモノやサービスを消費する場合に、こだわりあるライフスタイルや考え方と関連付けて消費されていると説き、これを「記号的(意味的)消費」と呼んでいます。
講義では、女性ファッション雑誌からおしゃれを楽しむ女性たちは何を消費しているのか、その意味を考えてみました。

 日本初のファッション誌として出てきた『an・an』や翌年に発売された『non-no』では、服を通して自己表現することを読者に啓蒙しており、個性的な私になることを意味づけられていました。一方、その後出てきた『JJ』はターゲットを女子大生に向け、個性的なモードよりもキャンパスに来ていくようなファッションを紹介していました。ここでは、社会が求める「女らしさ」を分かりやすく伝えていたとの意味も考えられます。『VERY』では「彼の母親に好感を持たれる服」「『幸せな』ファミリーに似合う”私”の服」といったように、良妻賢母ファッションを新専業主婦たちに示していたと言えます。また、近年の流行を生んでいる『sweet』では、「28歳、一生”女の子”宣言!」といったキャッチフレーズから大人の女性に対してリボンやフリル、ミニスカートといった「女子」を連想させるようなファッションを売り出していました。このように、どのようなファッションを享受するかによって理想とする女性像であったり、女性としての生き方の意味も受け取っていると考えられます。
講義では女性ファッション誌を例にお話しましたが、他にも意味を消費している例を皆で考えてみました。
例えば、「インスタ映え」という言葉にあるように、よく女の子同士でおしゃれなカフェでスイーツを食べに行って写真を撮ったりしますよね。彼女たちは、もはやそのスイーツ自体の物質的なものを消費しているとは考えられません。「おしゃれなカフェにいった」という「おしゃれな自分たち」であったり、「かわいいスイーツを食べている」という「女の子らしさ」といった意味が考えられます。
このような話の中で、生徒さんから出た意見は「パッケージが可愛い化粧品」を買う時は、化粧品自体でなくそのパッケージの見た目を買っているという話であったり、ブランド品にはその品物自体ではなく「高価なもの」を購入できる自分という意味も買っているという話が出てきました。また、クーポンを使用するとき、その商品が本当に欲しいかは別として「クーポンを利用して、お得に消費活動をしている賢い自分」の意味づけを考えている面白い発想もありました。
この授業のきっかけで、自分の消費行動についてどのような意味があるのかちょっと振り返ることができたようです。
今回参考にした書物はキャンパスに置いておきますので、興味が湧いたら是非お手に取って読んでみてください。

参考文献 藤田結子・成実弘至・辻泉編『ファッションで社会学する』2017,有斐閣.

入門お勧め 『本当にわかる 社会学』2010,日本実業出版社.

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